今日はUNISON SQUARE GARDENの新譜、「オリオンをなぞる」をフラゲし、7日に公開になったばかりの新海誠監督の最新作、「星を追う子ども」を見てまいりました。気がついたら星ずくしの一日だな。

以下ネタバレになるので未見で見たい方は読まない事をオススメします。でもその前に、劇場の注意を伝えるアニメーションがあまりにも面白かったのでそれはちょっと話します。多分新宿バルト9だけなのかな?
その内容は、ジャンボジェッ太郎なるパイロットがバルト9にロボットっぽいジャンボ機(?)を着陸させるという謎の始まり方をし、バルト9の居心地の良さで乗客が喜んでいるところにライバル会社(?)の蛇型のジャンボ機が勝負をしかけてくるという謎展開。よくわからない戦闘シーンが始まり、主人公機の決め技が"バルト9キック"…。
ジャンボ機の舳先から巨大な足が出てきて劇場を蹴り飛ばして敵に当ててぶっ飛ばすという謎の終わり方…。つーか蹴っちゃマズイだろwww
なんていうか始まる前に爆笑してしまった。
以下感想です。一応フォント色変えときます、読みたい方は反転してみてください。初の試みなんでうまくいくかわかりませんが…w

今回の作品はジ◯リ作品みたいなファンタジー作品。前作までのようなヒーロー、ヒロイン達がお互い見知った仲では無く、恋愛関係にはなってない感じです。時代背景も、パンフレットによると1970年代位だというところも新鮮な感じでした。
率直な感想を言ってしまうと、今ひとつ足りなかったかなぁなんて思ってしまいました。締めはうまくまとめられた感じはありましたが、何だかなぁ。
物語のキーパーソンであるヒーローの兄貴のシュンがかなり序盤で死んでしまうのですが、彼が地上に上がった理由の一つで、「会いたい人がいる」というのがあったのですが、なぜそれがヒロインの明日菜なのか。彼女が鉱石ラジオで偶然シュンが最期を悟った時に今までの記憶を込めた歌を聞いたからという理由からなのかなぁ…
シュンが地下世界アガルタから持ち出した水晶のような宝石クラヴィスについても疑問が。ヒロインが地下世界アガルタの入り口に入って早々に、クラヴィスが無くても外に出る事はできるという設定をシュンの弟のシンが言っていました。ではなぜそれを持ち出したのか。
門番として入り口付近にいるモンスターのケツァルトルから身を守る為ならば合点が行くのですが、なるべく殺したくないというような素振りだったのでなんだかなぁ。あと明日菜が持っていた鉱石ラジオ(死んだ父親の形見らしい)のトランジスタに使っていた鉱石もクラヴィスの破片だというのですが、地下世界が度々地上の人間に襲撃されて荒廃した世界になってしまったために、それを防ぐ鍵として精製したみたいな映像が流れたけどそれをどうやって父親は手に入れたのか。普通に火山活動などで生成される物なら鍵としての役割はできないかと…。
地下世界の入り口にはエヴァンゲリオンLCLみたいな感じの水に満たされている「海」では浮力が無い(?)という説明があり、深度数十mの海底を歩くシーンがありました。浮力が働かないというのも疑問だけどまぁそれは良しとして、水圧は無視したらいくらなんでもって感じでした。それだったらまだ多少浮くみたいな感じで泳いで渡ったようにしたほうが良かったんじゃ無いかなぁ。
途中でヒロインを襲う人の負の思念の塊だという存在の夷族(いぞく)というモンスターも、連れ去ったのはヒロインだけで、地下世界を一緒に行動している、死んだ妻を蘇らせようとアガルタに来た学者のオッサン森崎竜司(ム◯カのような男というかまんまムス◯にしか見えなかったw)もさらわなかったのか。地上から来た人間(混血も含む)を喰らうみたいな感じの設定なのに…。欲を言えば奴らが話していた言葉がまんま聞き取れる言葉じゃ無くて逆再生とかそんな感じの言葉のほうが良かったかなぁ。モンスターが人間の言葉を喋りながらヒロインを喰らおうとするシーンは正直微妙でした。恐怖感みたいな物が感じられなかったからかな。恐怖を与えるモンスターの定義は、1.異形である事 2.人間(主に主人公)に害意がある事 3.人語を介さない。ってのがあったはず。
ところどころちゃんと物理法則が守られてる場面とそんなもんきかねぇよみたいな展開がちょこちょこあって、それも残念でした。折角地下世界という異界にいる訳だからありえないようなトンデモ設定があっても全然違和感が無いのに、中途半端に現実的な設定が生きている場面があるためになんかこう、モヤっと。