シン・ウルトラマン見た感想(ネタバレ)

すごく面白かったので書きます。

 

以下ネタバレ要素を含みますので、読まれる方は選択状態にしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、散りばめられてネタが多すぎるんじゃ!

なんとなくわかってたけど、リアルタイムでウルトラマン見ていただけの人が拾えるネタだけじゃなさすぎる。

懐古するだけの作品ではなかった。

まず前提マルチバースが取り入れられているのは、最近のウルトラ作品見ておかんと納得できねぇ。

 

最初からウルトラマン愛が溢れていたので気が付いたネタを含めた感想などを書きなぐります。

 

まず最初はお馴染みのウルトラQからウルトラマンへタイトルが変わる例の絵の具の逆回しのオマージュ。

タイトルがウルトラQではなくシン・ゴジラだったのは前作だったからでしょうな。

世界観設定のあらすじのような冒頭にこれまで対処した怪獣たちを列挙してゆくのだが、ウルトラQで登場した怪獣で例のテーマソング。

本作最初の怪獣ネロンガに対峙するウルトラマン、神永神二(シンジ君ですか?)と融合前の顔はタイプA、ガボラ戦の顔つきは恐らくタイプB、後半の顔つきは見慣れたタイプC。

怪獣は胴体が近しいというセリフがあり、後半メフィラス星人との会話にて共通兵器であることが判明するが、当時のウルトラマンの怪獣はスーツを全て新調していたわけではなく、再利用していたことが多いため、その部分に関してのツッコミ。

滝研究員の私物に多く登場するSFメカ(ウルトラホークとか、サンダーバードのメカ、エンタープライズ号など)

あと、Macintosh Classicのどれかがあったはず。色的に初代かⅡだと思う。(なんで?)

デザイン、モーションアクターウルトラマンのスタッフの方が担当されてました。

やっぱりあのモーションは古谷敏さんでしたか…!

庵野監督の名前もあった時には笑っちゃいました。(恐らくにせウルトラマンやったんだろうな…)

巨大フジ隊員ならぬ巨大浅見弘子。(この名前も桜井浩子さんから取ったのかな?)

スーツの美人が巨大化したら、今だったらネットに上がりますよねー。

ウルトラマンの代わりにきた監視員のゾーフィは児童書の誤植からだそうで、知るひとぞ知るネタらしい。

というかゾーフィ、お前がゼットン使うんかいと思った。まぁ、通常のウルトラシリーズでもゼットン星人が扱う兵器怪獣だし。

高度に成長することがわかった知的生命体がウルトラマンと同等に進化しそうだから潰すってなかなか物騒な判断しやがるな。

 

ゼットン対策で奔走している中、唐突に室長が喫煙室でタバコを吸うシーンが出てきます。

今のご時世喫煙自体がネガティブイメージなのになぜかというと、ウルトラマン放映時のドラマ(特撮に限らず)では普通に喫煙します。応接室に灰皿が常備されている時代ですので。

やはりその辺りも含めて喫煙しながら思案するシーンを挟んだところは特撮好きとして拍手したいところです。

 

ウルトラシリーズの魅力は、ただヒーローが出てきて怪獣などの超常現象を倒して去っていき大団円みたいな単純な話ではないです。

むしろウルトラマンが出てくるところはメインではありますが、話の本筋としてはおまけみたいな側面があります。

ウルトラマンに頼らざるを得ない状況までの主人公を含めた人類の苦悩、奔走が最大の魅力です。(それしかないのがウルトラQだったり)

そしてウルトラマンですら手に余る的が出てきた時に真価を発揮するのが、人類の作り出した兵器だったりするのです。

最後の敵ゼットンに挑みウルトラマンは負けますが、ウルトラマンが与えたベーターシステムの理論をもとに人類が編み出した方法を使ってウルトラマンが別次元に飛ばすことでその地球はことなきを得ますが、反動でウルトラマンまでもが別次元の宇宙に引き込まれてしまいます。

必死にベーターシステムを解読しようとしている滝の机に置かれるマグカップ二つのうち奥の方にキュゥべえいたの見逃してないからな!(これだけのためにアニプレのクレジット入ったのかな…)

エントロピーが鍵になるのかと邪推してしまった。

 

ゾーフィの判断が無機的で合理的であるように、ウルトラマン自体も最初は人間に対して思い入れがなかったのですが、最初の地表着弾時、衝撃から子供をかばって命を落とした神永の自己犠牲をしてでも他者を守る姿に興味を抱き、禁忌であった命の共有をします。そして物語が進むにつれ感情が人間臭くなってゆきます。

その結果、生きたいという強い意志を抱いたため、ゾーフィによって発見されます。

この時点でゾーフィもだいぶ影響されているあたり感情はあるみたいですね。

 

初代ウルトラマン最後のシーンでは、ゾフィーが命を2つ持ってきたといい、ウルトラマンとハヤタを蘇生して大団円ですが、今作では神永のためにウルトラマンは命を与え、絶命した可能性があります。最終シーンで神永が蘇生し、全員が喜ぶシーンとなりますが、それがどういう状態なのか明言されていません。

どうなんでしょ、もしかしたらとifを考えられる余地があったほうが面白いですよね?

 

主題歌のタイトルがM八七の理由、実は本来M87星雲からきたヒーローが正しかったそうです。こちらも誤植によりM78星雲が公式設定になったそうで。

そんなところからも引っ張ってるのかと感心しました。

 

こんなところでした。

結論としてめちゃくちゃ面白かったです。